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明日、君がいない

 

 

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成績優秀なマーカス(フランク・スウィート)と妹メロディ(テレサ・パルマー)など、一見悩みとは無縁そうに見える6人の高校生たち。しかし、時間が経つにつれ、それぞれが誰にも言えない悩みや問題を抱え、今にも押し潰されそうになっている現実が明らかになってゆく。そして、午後2:37、1人の生徒が自殺を図り……。軸となる登場人物6人それぞれの視点からのエピソードとインタビュー映像を巧みに交差させ、痛々しいほどあやうい10代の心の闇を描く。(シネマトゥデイより)

 

 

 この映画は監督の友人の自殺や自身の自殺未遂経験を基に、19歳で脚本を書き上げ完成させたという作品。とても現実味のある切実な作品。冒頭、鍵がかかった学校のトイレから血が流れて来るシーンで始まります。時刻は2:37。『明日、君がいない』。誰が”君”なのか、時間は巻き戻り数人をフォーカスしながら学校の中の生活を描き、最終的にこの2:37に辿り着きます。みんなそれぞれ生活の中で悩みや問題を抱えていて、カーストが重要な校内での自分自身とは、自分らしくとは…。

 

 ほんとうに誰がそうなってもおかしくないようにみえるけど、実はこういうティーンって多い。その危うさこそが若さの象徴でもある。悩みのない人なんていない。特にこの時期は恋愛や友情、自身のセクシャリティについてなど、悩みは多い。障害を抱える子も居る。


 でも、みんなに生きていてほしいと思った。あなた達の人生これからどうにでも出来るよ。でもそれを理解するのは、大人になってからだったりする。この頃は些細なことが重大で、自分を保つ強さも出来上がっていないのに打ちのめされるようなことが次々起こる。重くストレートなメッセージに、後頭部を鈍く打たれるような感覚になりました。まだ19歳なのに凄い。いや、きっと19歳だからこそ、作れた映画なんだと思います。